情報紙HONETSUGI ACADEMY

柔整鍼灸業界の人と未来を考える
2013.09.23

柔整鍼灸業界の人と未来を考える

髙橋(以下、髙):大阪のアムス柔道整復師養成学院で講師をしていた時に、久世社長(アトラ株式会社代表取締役)のことは噂で聞いてはいました。今年(平・・・

沖縄統合医療学院 学院長 髙橋 研一 × アトラ株式会社 役員 塩中 一成



柔整鍼灸業界の人と未来を考える
沖縄統合医療学院 学院長 髙橋 研一 × アトラ株式会社 役員 塩中 一成



?髙橋(以下、髙):大阪のアムス柔道整復師養成学院で講師をしていた時に、久世社長(アトラ株式会社代表取締役)のことは噂で聞いてはいました。今年(平成25年)に入ってから、久世社長が本校(沖縄統合医療学院)へ来られる機会があって、その際に学生達を奨励してほしいとお願いしたんですね。それがきっかけで今回の(沖縄留学の)話に繋がったんです。お互いの企業理念で目指している方向性が同じで、是非一緒にと。

塩中(以下、塩):今回は本当にいいお話を頂戴したと感じています。養成校時代に久世と一緒にやっていこうとなった時も、業界を良くして行きたい、日本の伝統施術を世界に発信したい、拡大する業界で先駆者としてグレーと言われているこの業界を真っ白にしたい!という想いが重なったからなんです。?

髙:私も同じような想いです。柔整も鍼灸も改革するための仕掛けを今しなければ。沖縄から日本、そして世界へと、そういう志もあります。沖縄は昔から多くの国々に移民として世界に羽ばたいていくという気風がありますから。沖縄で鍼灸に関するイベントやシンポジウムをやったりね。今度またイベントがあるので、何か考えてくれませんか(笑)

塩:いい案があれば是非(笑)学院長は今も教壇に?

髙:ええ、週10コマの解剖生理学を担当して、こき使われてますよ(笑) でも、学生との接点があるのはすごく楽しい。




塩:(沖縄統合医療学院の)学生とも少し話をさせてもらいましたが、大阪とはまた少し違いますね。昔の活気を感じるというか。そういった地域差や時代の変化は感じますか?

髙:沖縄の子は一見おとなしいけど、イベントとなるとそれはもう積極的にやる。こちらが場を提供すれば乗ってくる気質というのかな。勉学よりスポーツ。もうちょっと勉強してくれよって言うくらい(笑)OCIM(沖縄統合医療学院)は新設校なので、緩和前との比較はできないけど、柔整師の教育内容や倫理観が不十分だったと感じている。縦の関係だから、トップがいなくなればその技術は終わりだし、医学的知識も不足してる。急激な養成校の増加で専科教員の教育自体も低下して、それがまた柔整師の質低下に繋がっているし。鍼灸師の教育については専科教員の教育が充実しているんですけどね。教育に対する理念、学生への接し方、技術、これらがしっかりと持っていないと教員とは言えない。

塩:私も今の若い子はだめだって声をよく聞きます。でもその子達が独立できるように指導してるかとなるとそうではない。確かに少し叱って辞めてしまう子もいるでしょうが、逆にそれをバネにして跳ね上がってくる子も必ずいる。「医療人」としてしっかりと指導にあたってほしいですね。

髙:そうなんです。「医療人」ですよ。OCIMでは、 現場に入ったときに役立つ技術を養うために、統合医療分野で活躍できるような推拿やアロマ療法などのOCIM認定講座を導入しています。これからは卒後の研修も充実させていかなければいけません。(アトラの考える)業界を改革していくというのと同様に、学校協会も変わっていってもらわなければ。



塩:NPO法人として海外で活動されている話もありましたよね。

髙:ネパールを皮切りにカンボジアとかブラジルも視野に入れて、日本鍼灸を広めて、喜んでもらいたいですね。そもそもすべての人に対して教育を受ける機会は均等に与えるべきであるという思いが僕にはあってね。入学時に弱視で在学中に全盲になった子がいたけど、入学時は反対意見もあって。でもその子、在学中は成績トップだったよ。障害だからと受け入れないのは、その子にとって機会が剥奪されているから僕は嫌なんです。それで万一問題が起きるなら僕の責任だと思ってるし、その想いはその子たちにも通じていると感じてる。

塩:それはきっと通じてますよ。

髙:とにかく、問題のない人間を育てることは誰でもできる。どんな子でも教育できるのが本当の教育者。接骨院(整骨院)でも一緒じゃないかな。昔の本当のほねつぎをやっていた人はもっと個性があって、「教えてもらいたい」と感じるだけの魅力を持つ先生がたくさんいた。だからこそ、「教えてください!」ってなるんだと思う。

塩:確かに柔道整復学というよりマッサージ学みたいになってますね。あなたの業(なりわい)は一体何かと聞いても答えられない。

髙:OCIMの学生にはとにかく実技を充実させたいのですが、今のカリキュラムではなかなか難しい。柔整分野はクリニックとの連携ができれば道が開けるかなと思うんだけど、そのあたりはどうお考えですか?

塩:まだまだ国内で認めてもらうには歴史的な背景を見ても時間がかかりますから、海外に対して発信していく方向で考えてますね。日本人独特の考えを持った先生方の技術が世界にもっと広まっていってほしい。



髙:僕はこれからの接骨院(整骨院)・鍼灸院は統合医療型だと思いますね。医療分野もこれから統合医療型に変わってくるだろうし。ちなみに塩中さんが患者として、病院に行って診断を受け、診断結果から薬を処方してもらうという流れのどこに注意します?

塩:東洋医学の観点で薬の部分に抵抗がありますね。

髙:そう。薬への依存が問題になっているんです。診断までは西洋医学できっちりと出るけど、その後だよね。手術・薬が必要なものは受けて、そうではないものは頼りすぎてはいけない。糖尿病やメタボも鍼でのアプローチが可能ではないかと思うんです。あん摩・マッサージ部門も癒しのマッサージ化してしまってるけど、メディカル性のマッサージへと変えていけば良くなるんじゃないかな。
柔整に関してはどうだろう。

塩:骨接ぎという技術を普及させていくのはもちろんですが、実際、それができる先生がいないんですよ。私自身も親が骨折したらみれるのか?と言われるとやはり難しいと言わざるを得ない。なので、ここは原点に返ってみようと考えました。骨接ぎの仕事は「骨」に特化することではないかと。トーマス・エジソンやヒポクラテスが未来の医学や病気について言葉に残している通り、骨接ぎの原点もこれに当てはまるんじゃないかと思うんですよ。

「未来の医師は薬を用いないで、患者の治療において、人体の骨格構造、栄養、そして病気の原因と予防に注意を払う事になるだろう。」

トーマス・エジソン

「病気は、人間が自らの力をもって自然に治すものであり、医者は、これを手助けするにすぎない。」

ヒポクラテス



そこで、骨組みを直すこと―姿勢改善に特化させて、保険施術ではない分野への移行、患者に合った施術というのをさせてもらってます。あと、今は美白のために極端に太陽を避ける女性が増えていますよね。結果、骨が脆くなり、骨粗しょう症や病気を生んでるのでは、といった部分にも着目しています。沖縄の長寿は太陽のおかげなんじゃないかと考えているくらいですよ。

髙:それあるよね。沖縄の人も僕より白い人いますからね。太陽にあたらないとカルシウム捨ててるよって言ってるんだけど。もちろんあたりすぎはだめだけどね。うん、柔整もいいですねぇ。

塩:鍼灸・柔整いずれもこれから必要とされてくる分野だと思います。沖縄留学を通じて互いに力を合わせ、この技術を普及していきましょう!


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