胃液では炭水化物や脂質は分解されないのはなぜか?【物販奮闘記】
それぞれの臓器には役割が決まっています。例えば、「消化器」は、口から肛門までの器官です。つまり、「口」は消化器であって呼吸器ではありません。その口が呼吸期の役割=口呼吸がメインになっている人の体には、何が起きてしまうのでしょうか・・・。このような知識を分かりやすく説明できると、患者さまの納得度も変わります。今回は、消化器の一つである「胃」の役割について学んでいきましょう。
胃の役割
胃の役割といえば、「たんぱく質の分解」ということは理解されていますよね。では、なぜ胃でたんぱく質の分解をしなければいけないのか?それを考えたことはありますか?
嘔吐という行為を一度は経験したことがあると思います。嘔吐の原因は様々ですが、
「これ以上食べ物や飲み物を体に取り入れたくない」
「今は消化の活動をしている場合ではない」
「これは体内に入ってはいけないものだ」
など、とにかく「体の中に取り入れられたら困る」ときに起こるアクションです。
胃から先は十二指腸→小腸となり、吸収の工程に入っていくので、胃で吸収して良いものを選別するようなメカニズムができているのです。
空港では、手荷物を全てスキャンし、通ってはいけないものがないかをチェックしますよね?体の中でも同じことが起き要るのです。
胃は、体の中で、空港で言う保安検査場のような役割を持っているんですね。
では、皆さんに問題です。
胃液で炭水化物や脂質は分解されないのはなぜなのか?
胃液で炭水化物や脂質は分解されないのはなぜ?
それは、「たんぱく質を分解するペプシンが胃酸に含まれているからじゃないか?」と思う人が大半だと思いますし、間違いではありません。
重要なのは、たんぱく質と炭水化物・脂質との違いは何か?ということ。
食べ物をずっと放置していると、炭水化物や脂質は表面から傷んできます。正月にお餅を余らせて、表面にカビが生えてしまった!という経験をされた人もいますよね?それに対し、たんぱく質はどうでしょうか?
豚肉は「しっかり焼いてから食べないといけない」と昔、親から注意を受けたことがあります。中まで火を通すことで安全に食べられるのですが、なぜそう言われるのでしょうか?
それは、たんぱく質の腐食は表面だけでなく、内側にも侵食しやすいから。そして、菌は生きた状態で、表面だけではなく中側にも存在することが多いという理由。
胃酸(強酸)によって表面だけ消毒されても、内側には菌が残っている可能性があります。菌を弱らせたり倒したりするためには、たんぱく質を分解する必要があるのです。
だから、胃はたんぱく質を分解する消化酵素が出なくてはいけないのです。
体というものは、悪いものを吸収しないように工夫を凝らしているのです。
アクセスランキング
-
1柔整師・鍼灸師の施術メソッド
-
2柔整師・鍼灸師の施術メソッド
-
3患者さまに伝えたい健康情報
-
4柔整師・鍼灸師の施術メソッド
-
5患者さまに伝えたい健康情報
関連記事
-
患者さまに伝えたい健康情報
-
患者さまに伝えたい健康情報
-
患者さまに伝えたい健康情報
関連記事
-
2022.10.27酵素の「失活」は 身体にとって良い?悪い? 【物販奮闘記】酵素とは。・・・説明することは容易ではありません。ただ言えることは、この文章を書いている僕も、読んでいるあなたも、現在進行形で酵素を消費しているのです。酵素が無ければ、身体は何もできなくなるといっても過言ではありません。今回は「酵素」のお話です。
-
2022.09.16胃の役割は、吸収ではなく消化【物販奮闘記】前回の続きで、胃の解剖学・生理学のお話です。食道から繋がっている胃の入口部分を噴門、胃から十二指腸へと続く出口部分を幽門といいます。胃壁は、内側から粘膜、3つの筋層、一番外側の腹膜で覆われています。 胃粘膜にはヒダが形成されているので、伸びたり縮んだりすることができます。食べ物が胃の中に入ると、ひだが伸びて最大約3倍に膨らみます。今回は「胃液の分泌」について解説していきます。
-
2021.12.08患者さまに教えたくなる栄養学(3)糖質制限の落とし穴患者さまや周囲の方の中で、ダイエットのために糖質制限をしている、という人はいますか?主食である白米やパンといった炭水化物を摂取しないことで、効果的にダイエットができると話題の糖質制限ですが、反面リスクもあることをご存知でしょうか。糖質制限をめぐっては、様々な議論がなされています。「効率的に痩せることができた」という喜びの声もあれば、本来必要な栄養素が足りず、「健康被害が出ている」という声もあがっています。
-
法令など業界の
最新情報をGet! -
オリジナル動画が
見放題 -
実務に役立つ資料を
ダウンロード