情報紙HONETSUGI ACADEMY

電気施術の可能性
2015.09.26

電気施術の可能性

電気治療の可能性 今、鍼灸接骨院のあり方を考える ほねつぎアカデミーでは、以前から技術力の高い先生を探し出し、セミナーや特集を紹介してきました。せっかくの国家資格、柔道整復・鍼灸・あん摩マッサージという古来から受け継がれてきた技術です。そうした先生方の協力を得ることで・・・

ハイボルテージで時短施術を目指す羽田野龍丈先生

ほねつぎアカデミーでは、以前から技術力の高い先生を探し出し、セミナーや特集を紹介してきました。せっかくの国家資格、柔道整復・鍼灸・あん摩マッサージという古来から受け継がれてきた技術です。そうした先生方の協力を得ることで、その技術力が普及し、鍼灸接骨院の価値向上につなげるべく取り組んでいます。

今号で紹介させていただくのは、神奈川で接骨院を経営する羽田野龍丈先生です。

実は、先生が構える院は駅近ではあるのですが人通りの少ない道に面し、通りはひっそりとしています。であるにも関わらず、車で1時間かけて来院する患者さまや、痛みを訴えて来院される方を含め、平均して80名/日の来院数と、立地条件が悪いにもかかわらず、多くの患者さまが来院されています。これは、羽田野先生の技術力が本物であるということが表されている結果でしょう。


羽田野先生が最も得意とされているのがハイボルテージを利用した施術法。ぎっくり腰、捻挫などの急性の患者さまに対し、最短1分で効果を出すというもので、羽田野先生が長い時間と検証を重ねて時短に成功した技です。ほねつぎアカデミーでは以前より先生にセミナーを実施していただいています。
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取材は8月の猛暑続きの日。院はお休みとのことでしたが、院の扉をくぐるとスタッフ・受付のみなさんが、羽田野先生を囲んでのミーティングをちょうど終えたところのようでした。近々内装やレイアウトの変更と共に大きな改革を行うとのことで、休日に時間を設けて方針や方向性の共有をされていました。スタッフのみなさまから気持ちの良い挨拶を受けてお邪魔させていただきました。

院内を見渡すと、ベッドすべてにハイボルテージが設置されており、掲示物には楽トレやトムソンベッドなど施術家らしいご案内が。奥の一角にある個室空間に案内いただき、早速先生のお話を伺わせていただくことにしました。

1分間療法とは

■1分間療法を生み出した経緯について。

開業当初から、さまざまな手技・技術を研究し取り入れていたのですが、そうした中である微弱電流のセミナーに参加したところ、ハイボルテージが紹介されていました。そこでは名だたるアスリートの使用も紹介されていて、機器については一言でいえば「何でも治る」というものでした。何でも治るんだったらとハイボルトを導入することにしたんです。でも、まだ当時は専門のセミナーや勉強会もなく、自分なりの研究を続けていました。

あるとき、肘と首が痛いという患者さまが来院されて、頸椎にハイボルトをあてることを試みたら肘の痛みも取れたことがあったんです。この時にその肘の痛みの原因が首にあって、電流をあてるべきは痛みが出ている箇所ではなく、原因となる箇所にあてるべきだと気づきました。それからは解剖学の本を見ながら筋肉の痛みに影響するのはどこかと自分で追求していきました。その時期は開業当初で、じっくり時間をかけて検証することができてたんですが、そうした検証や追求の結果、効果が出るということで患者さまも増えてきて。そうなってくると今度は時間をかけられなくなってしまったんです。そこで時間を短縮するための追求を始め、「何でも治る」という理由が自分の中で確立したこともあって、施術時間を短縮し「最短1分」で効果を出すための方法に至りました。

そうしているうちにセミナーのオファーがあって。ハイボルトを使ってこれだけ結果を出しているのは僕くらいだとお声がけいただいたんですけど、大人数のセミナーではなくて、ハイボルトを使用している先生方と10人位の座談会にさせてもらったんです。話をしてみたら僕独自の使い方とか施術内容に興味を示していただいて。それまでも、来院された方が隣の患者さまがハイボルトで良くなっている姿を見て、「うちの田舎の家族も見てほしいんだけど、近くにその機械を持っている院はないの?」と聞かれることもありました。ハイボルトという機械は多く普及してても、同じ使い方をしているわけじゃないじゃないですか。そう伝えると「近くの先生に教えに行ってよ!」と。確かに教えることで技術が広まって、同じくらい効果を出せる接骨院が増えていく。これは素晴らしいことだと感じて、自分の技術というものを広く普及する活動を全国で続けているんです。

■どんな患者さまが多く来院されますか?
腰痛や坐骨神経痛、ヘルニア、狭窄症、すべり症といった方が来院されます。頭痛や肩こりというのは「治らないもの」と思っているので逆にあんまり来なくて、痛みに悩んでどうにかならないかなと、ぱっと入ってくる人が多いですね。車で一時間かけてくる方もいますよ。駅はすぐそこなんですけど車での来院の方が多いです。駐車場を借りて無料開放していたんですけど、路駐などが起きてしまったので解約してしまいました。正直来れなくなってしまう方が増えるかなと考えてたんですが、逆に周辺の駐車場に停めてまで来てくれる人が増えました。

■院のスタッフについて
ぼくは単独で見ないことにしているので、施術スタッフ4人で回しています。学校の就職説明会でプレゼンをして、そこから入社したスタッフたちです。うちは入る前にパートも受付も一通り施術を受けてもらって、効果を実感してから入ってもらっています。

■1分間療法とはどういった技術なのでしょうか
神経も見るし筋肉も見ます。というより原因を探り出すものです。痛みのある部分が腫れているか否か、そしていつから痛みがあるのかとヒアリングしていけば、どこに不具合があるかがわかります。例えば上腕二頭筋の外側の痛みであれば、原因を探っていくと首の神経に原因があることが多いんです。首の神経に原因がある場合、首の他の神経を圧迫し、指先のしびれなども症状として現れてきます。原因がわかればその部分にハイボルトをあてる。もちろん同じような施術は指だけでもできることはできます。ですがそこにハイボルトをあてることにより、爆発的に効果が高まります。僕が良くアプローチするところの一つに腸腰筋があるんですけど、インナーマッスルは手技では届きにくい。そうした手技では限界のある部分に刺激を与えることができるのでハイボルトは効果的なんです。ハイボルトは悪い箇所にあてると痛いんですよ。神経が過敏になってるんです。

もともとぼくは体表解剖もそんなに詳しくないしトリガーポイントも経絡も知らなかったんですが、原因を探り出す理論とハイボルトの検証を重ねてこの1分間療法という形を作ることができました。

姿勢と健康・今後の目標や夢

■ヒアリングはどのようにされているんでしょうか。
もともと僕の院では指導が8割と言っています。例えば姿勢の指導。姿勢が悪い人が多いですよね。そうした方に座り方の指導をしたりしています。例えば、骨盤を起こして座るのにはタオルをお尻にひくと楽ですよと実感してもらって、タオルだと人それぞれ高さとかが微妙に違ったりするので、Body Make Seat STYLEを案内する。これに座ってみてくださいと言うんです。原理の説明が重要です。原因と結果だけ伝えても意味がない。原因から結果につながる過程の説明があってはじめて説得力が増すんです。

極論で言えば、痛くならない身体が手に入れば、僕らはいらないじゃないですか。痛くならない身体になるには維持する筋肉が要ります。今日の痛みだけじゃなくて根本的な改善を求める方には楽トレを薦める。ヒアリングで原因を探りだし、痛みはハイボルトで取り、継続的な生活スタイル維持のために楽トレを、といった流れを作って、その人に合った指導を行います。

この間もジャンプ力をつけたいというバレーボール選手が来て、筋肉を見た結果、左で飛んで右で着地するのがわかった。だから右ひざが痛くなるでしょうと伝えると「そうですそうです」となります。試合中の姿勢もヒアリングで想像することができるんです。今でも1時間かけて通ってくれていますよ。本当は素晴らしい選手になるべき人材が身体が悪いがために開花できないのはもったいないですよね。

■姿勢と健康の関係性について先生のお考えをお聞かせください
例えばまっすぐな棒があったとして、15度傾くと付け根に4倍の負荷がかかるんです。ボーリングの玉って、斜めに持つほど重いでしょう?人間の身体も同様で、傾いていると重たい首を支えるために、首の後ろの筋肉がずっと頭を引っ張っている状態になります。バランスは取って立っているけれど筋肉の負荷が高くなってしまう。そうして生まれた姿勢性の痛みはまっすぐにすれば消えるわけです。これには腰回りのインナーマッスルが大事ですね。

また、背中が丸まっている人は横隔膜が下がらないので慢性的に酸欠状態と言えます。一度の呼吸で10cc呼吸量が減るだけで酸素量は1日あたり50L減少すると言われています。だいぶ酸素を損してますよね。仕事中に背伸びしたくなったり、なまあくびが出たり、また寝つきがが悪かったりするのは酸欠が要因なんですよ。

重力のバランスを取れば筋肉の負担が軽くなる。酸素量が増えて内臓や脳にとって良い状態になります。ですから「姿勢を正せば健康になる」という結論に結びつくと僕は思います。

■今後の目標や夢は?
柔道整復で世界整復です(笑)

健康にしてあげた人の人生が好転する。そういった方をどんどん増やしたいです。そのためにもその自分のノウハウを全国に広めて、いつでもどこでも同じ施術が受けられるようにして、鍼灸接骨院自体の価値を高めていきたいと思っています。今のように何をするところかよくわからないところではなくて、捻挫・打撲・肉離れは最低限治せるような、ゆくゆくは子どものなりたい職業100選に選ばれるくらいにしたい。何年もかかるようなものではなく、誰でもできる鉄板の技術を広めて、遠方の方でも紹介しあえる鍼灸接骨院が全国に増えていくと良いと思います。

■ありがとうございました。
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ハイボルテージはあるけれど、なんとなく、とりあえずあてていたという先生も意外と多いのではないでしょうか。羽田野先生は開業当初よりその効果に目をつけて、臨床を繰り返し、理論と技術を確立されました。ハイボルテージを利用した自費メニューの構築を目指す方、効果をいまいち見いだせない方、まだ導入していないが本当に効果があるのかを知りたい方も是非、本記事を参考にしていただければと思います。

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