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自賠責保険の基礎知識 後編
2019.09.10

自賠責保険の基礎知識 後編

交通事故で怪我をされた患者さまに対し、良く分からないまま対応をしている先生もいらっしゃるのではないでしょうか。知識が曖昧なまま施術・請求対応をしてしまうと、結果的に患者さまの不利益に繋がる可能性があります。自賠責保険をメインに、交通事故対応の基礎知識を掲載します。

強制保険と任意保険

交通事故の保険と言っても、さまざまな種類があります。患者さまから話を聞いたうえで、どの保険を使えばよいかを判断できるようにしましょう。今回は、その保険の中でも基礎的な2つの保険について解説します。


◆強制保険
法律で加入が義務付けられている保険です。車をお持ちの方は、自動車損害賠償責任保険(通称『自賠責保険』)に加入しておかなければならないと定められています。自賠責保険は、交通事故の被害者救済を目的とした保険であり、基本的に自分自身に適用される保険ではありません。補償される範囲は人身事故の賠償損害のみになります。

また、自賠責保険で支払われる金額は上限が定められており、通常の怪我の場合だと120万円が上限となっています。この金額は、病院・接骨院での治療費だけではなく、被害者への慰謝料、休業損害などの治療費関係以外もすべて合わせて最高120万円が支払われます。

軽度な事故・怪我であれば自賠責保険の補償額に収まることが多いですが、重度の怪我・後遺症が残ってしまった場合は自賠責保険ではまかなえない可能性があります。


◆任意保険
車を運転される方が任意で加入できる保険で、自賠責保険の上限額を超えてしまった部分を補償します。物損事故における自動車自体の損害や、自分自身の怪我などもこの任意保険で補償されます。

接骨院で交通事故の患者さま対応を行う場合、任意保険である保険会社の担当者とやり取りすることが多くなるでしょう。その際「一括請求でお願いします」と担当者から言われることがあります。この一括請求と言うのは、施術にかかった期間分の施術料金をまとめて請求してほしい、ということではありません。

この場合の「一括請求」というのは、【自賠責保険の請求と、任意保険の請求を、まとめてうち(任意保険会社)に請求してほしい】ということを意味しています。一括請求をした場合、自賠責保険が適用になる部分は、任意保険会社から後日、自賠責保険会社に請求されます。過失割合が低い、または過失がない場合は、一括請求になることが多いですが、過失相殺次第で選択される保険が変わってきますので注意が必要です。また、基本的に一括請求は、任意保険会社に対し毎月行うと言うのが暗黙のルールとなっています。

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