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カルシウム・パラドックス
2019.08.13

カルシウム・パラドックス

カルシウムが不足すると、骨からカルシウムが溶け出し、細胞や血管、骨に沈着し、石灰化すれば動脈硬化や生活習慣病を引き起こすことも。このような現象は「カルシウム・パラドックス」と呼ばれています。

カルシウム不足=骨が弱くなる、は真理

ヒトの骨は、一度作られたらずっと同じというわけではありません。常に古くなった骨を壊して吸収し(骨吸収)、その場に新しく骨を作る(骨形成)という作業を繰り返します。そして、血液中のカルシウムの値を調節すると共に、骨の強度を保っています。これを「骨代謝」と呼び、骨吸収は破骨細胞が、骨形成は骨芽細胞がそれぞれ担っています。健常の人の骨代謝は骨吸収と骨形成のバランスが保たれ、身長の伸びと共に骨量は増加し、20歳前後から初老期まで維持されます。

カルシウムは人体内に含まれるミネラルであり、とても重要な成分です。99%のカルシウムは骨や歯を形成するのですが、血液中に存在する1%のカルシウムは、心臓や脳、筋を動かすという大変重要な役割を担っています。人間の体を構成する60兆個の細胞はカルシウムの出す情報によって各々の役割を果たしており、カルシウムが無いと活動を維持することができません。この血液中のカルシウム量が不足すると、体は心臓の動きを守ることを第一に考え、自身の骨に貯蔵されているカルシウムを溶かして補おうとする働きが起こります。

「カルシウムが不足すると、骨が弱くなる」と言われているのは、「血液中のカルシウムを補うために骨からカルシウムが溶け出しているから」ということになります。むやみにカルシウムを口から取り入れるのではなく、“血液中のカルシウム量を保つこと”が重要です。

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