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自賠責保険の基礎知識 前編
2019.09.10

自賠責保険の基礎知識 前編

交通事故で怪我をされた患者さまに対し、良く分からないまま対応をしている先生もいらっしゃるのではないでしょうか。知識が曖昧なまま施術・請求対応をしてしまうと、結果的に患者さまの不利益に繋がる可能性があります。自賠責保険をメインに、交通事故対応の基礎知識を掲載します。

損害賠償責任とは

故意または過失によって他人の生命・身体・財物等を侵害し相手に損害を与えた場合、その損害を原則として金銭で賠償する責任を【損害賠償責任】といいます。交通事故を起こした場合、加害者は下記の3つの責任が発生します。

1)刑事責任…事故を起こして相手を怪我または死亡させてしまった場合、国により与えられる懲役・禁固・罰金等の罰を受ける責任です。
2)行政責任…社会の治安維持を害したことに対し、免許停止・取消処分、反則金の支払い等の行政処分を受ける責任です。
3)民事責任…被害者に与えた損害を賠償する責任です。加害者は、被害者に対して病院での治療費、通院にかかる交通費、慰謝料等を支払う義務を負います。

損害の種類

損害賠償請求において、どのような被害が『損害』として賠償請求できるのかを解説します。

交通事故の場合、人身事故(人損事故)と物損事故の、大きく2つに分けることができます。
1)人身事故…人の生命・身体に損害を与える事故
2)物損事故…財産に損失を与える事故

人身事故の場合、財産的な損失だけでなく,精神的な苦痛も被ることになります。そのため、人身事故における損害は、財産的損害と精神的損害に分けることができます。

◆財産的損害
財産に対する損害のことです。財産的損害は、さらに積極損害と消極損害に分けられます。
・積極損害…事故のせいで支出しなくてはならなくなった財産の損害のことです。例えば、病院の治療費・交通費・弁護士費用・葬儀費用などが該当します。
・消極損害…事故が無ければ得られたであろう利益の損害のことです。例えば、休業損害、逸失利益(狭義)などが該当します。

◆精神的損害
事故により受けた精神的苦痛のことを指します。この精神的損害に対し支払われる賠償金を、慰謝料と言います。被害者に後遺症が残ってしまった場合の慰謝料も含まれます。

交通事故を起こした場合、上記に挙げた財産的損害(積極損害・消極損害)と精神的損害を合わせて総損害額が算定されます。そこから、【過失相殺分】が引かれた額が補償される損害額となります。

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