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東洋医学で考える病因
2013.12.25

東洋医学で考える病因

東洋医学では、精神的なストレスや季節の変動と健康との関係性を重視しています。身体全体のバランスを取ることで、病因に対して抵抗力を持つことができ、病気になりにくい身体を作ることができると考えられています。

「七情」「六淫」という概念

東洋医学では、病気の原因を「内因」「外因」「不内外因」の三つに分けています。「内因」とは、怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の七つの感情のことで《七情(しちじょう)》といいます。七情はそれぞれ五臓と結びついていて、感情が過度になると病を発するとしています。

それに対し「外因」は、外部環境が身体に害をなすもので、風・寒・暑・湿・燥・火という六つの気《六気(りっき)》が激しく変化することで身体に影響を与え、発病の原因となると考えられています。発病の原因となった六気はそれぞれ風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪(熱邪)と呼び、《六淫(ろくいん)》、または《六邪(ろくじゃ)》と呼ばれています。六淫もやはり五臓と結びついて疾病の原因となります。「不内外因」とはその他の原因を指し、不適当な飲食・過労・外傷などが挙げられます。

このように、東洋医学では精神的なストレスや季節の変動と健康との関係を重視しています。身体全体のバランスを取ることにより七情や六淫といった病因に対して抵抗力を持つことができ、病気になりにくい身体を作ることができるのです。

漢方という選択肢

女性は男性に比べ訴える症状が様々で、年齢によっても症状が異なります。女性ホルモンの影響を受けて生理不順や妊娠・出産に伴う不調、更年期障害など、女性特有の症状もたくさんあります。頭が痛い、疲れやすい、むくみがある、何となくイライラするなどの症状があるにも関わらず、検査をしても異常がないというような経験をしている方も多いのではないかと思います。

西洋医学では血液検査や画像診断などの結果、患者の兆候から疾患を特定(診断)し、それに基づき疾患に応じた治療を行います。一方、漢方は症状を含めたその患者の状態(証)によって、患者ごとの体質に合わせた処方を行っていくものです問題が発見できないまま自覚症状を訴えることの多い女性には、漢方も有効であると言えます。また、漢方には「母子同服」と言う考え方があります。子供の病気に対して母親と子供が一緒に薬を飲むことを示します。夜泣きのあるお子さんと、ストレスの溜まるお母さんに抑肝散を飲用してもらう方法が典型例として挙げられます。母親の精神状態が最も身近な子供に伝わり、それが子供に症状として現れ、逆に母親に悪影響を及ぼしているかもしれないということから、両者とも改善させようという考えに基づいています。


漢方薬は何種類かの生薬で作られていて、それぞれの生薬が様々な部分に働きかけます。西洋医学のお薬とは異なり、一つの漢方薬で何種類もの役割があることになります。例えば頭痛、胃もたれ、むくみというように一度にたくさんの症状を抱えている場合でも、漢方なら一種類の服用で済むこともあります。処方は一つだけが良い、たくさん飲んだ方が良いといったことではなく、本当にその人にとって必要なものは何なのかを考えることが大切だと言えます。

七情というココロとカラダを重視する考えを元とする漢方薬は、女性にとっても強い味方と言えるでしょう。そして、性別に関わらず生活習慣病や環境変化といった問題が浮き彫りになってきた現代においては、外因・不内外因の要素も深く考慮することが必要となるでしょう。今日まで消滅することなく、長い時間存在し続けて来た東洋医学、漢方薬を有効に使って、病気にならない身体づくりを勧めていける接骨院(整骨院)・鍼灸院がますます求められるのではないでしょうか。

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