第14回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会
第14回社会保障審議会医療保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会が平成29年3月21日(火)15時00分から中央合同庁舎第5号館講堂で開催されました。
議題・提出資料
【議題】
あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費の見直しについて
【提出資料】
○全国後期高齢者医療広域連合協議会提出(後藤専門委員が説明)
あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費(以下「あはき療養費」という。)に受領委任制度を導入することへの当協議会の意見
現時点では、全国の後期高齢者医療広域連合の中から、
・ 柔道整復療養費においても不正請求に対する課題がある中で、同様の制度とすることが真に妥当といえるのか
・ 受領委任制度の導入だけではなく、他の不正対策も十分に行うべきではないのか
・ 地方厚生(支)局による指導監督が、実効性のあるものとして行われるのか
など懸念の声がある。
このため、以下の取り組みも総合的に行うべきである。
一.真に必要な者に療養費が支給されるよう、施術及びあん摩マッサージ指圧における往療に係る同意、再同意時の医師の役割と強化、明確化
二.療養費の支給について保険者毎に異なる判断とならないよう、申請書様式、申請方法、添付書類等の統一及び審査基準の明確化
三.往療専門のマッサージ業者に対する、往療の起点の設定等及び不正請求防止のための制度構築
四.あはき業者に対し、施術録や往療内訳書等の記録整備の義務化に向けた制度対応
五.あはき審査会等の設置や、早期に電子請求・システム化を図り審査体制を強化
六.不当・不正があった場合、施術師、療養費の請求者及び代理受領者等にも返還を義務づけるなど、受領委任協定・契約に明文化
七.介護保険の給付を受けている被保険者に対しての支給基準の明確化
八.上記の取組を法令上明確に位置づけること
さらに、地方厚生(支)局が指導監査を行うに当たっては、不正に対して迅速、的確に対応できるよう体制を整えること。
また、保険者から地方厚生(支)局に不正の疑いについて情報提供を行った場合は、当該情報に関する経過・結果報告を行い、更に不正と認定した調査結果について、全国の後期高齢者医療広域連合に対する情報提供を行うこと。
その上で、あはき療養費への受領委任制度については、
・ 全国の後期高齢者医療広域連合で、代理受領を認めていること
・ これを受領委任制度とすることにより、当協議会が要望していた国及び都道府県への指導監査権限の付与が実現されること
・ また、受領委任制度・契約で明文化されることにより、一部負担金の受領、療養費の請求者、不正があった場合の受領委任の中止等の取扱いが明確になること
などを踏まえ、先に述べた不正請求に対する実効性ある対策を早急に確立することと併せた受領委任制度の導入を望むものである。
平成29年3月7日
全国後期高齢者医療広域連合協議会
○事務局
あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費の見直しについて(案)
主な意見
【議論】主な意見
〇不正対策をどうするかも重要だが、施術者が療養費の扱いを学ぶ機会がない。制度がどういうものか、学ぶ機会がない。ようやくカリキュラムに組み込まれるところだ。
不正対策は重要だが、まず不正が起きにくい環境つくりが重要だ。
〇不正対策をいつどのように行うのかを出してほしい。
その具体案をもって、これなら危険性が確実になくなるとはならないが、担保できるということであれば、受領委任制度を入れることができるだろう。真っ向から制度の導入反対はしないが、順序は守ってほしい。
〇あん摩マッサージ、はり・きゅう療養費において、実態としては多くが代理受領を導入している。受領委任払いについてはこれまで議論が尽くされた気がする。対応策も十分出てきたと思う。今までの流れを踏まえて、一部の保険者が受領委任制度を先に導入するという提案をしたい。条件はある。必須の条件として、不正請求を確実に封じること。もう一つは検証チームをつくり、データ解析を行って、確かに改善しているかどうかチェックをする。あはきの審査会をつくるということは先の先の話とし、まずは検証チームでチェックして、皆さんにオープンして議論するのがいいのではないか。(受領委任の導入と不正対策を同時に実施し、検証を加えるという提案)
〇現状の代理受領では指導監督がされない。受領委任を導入することで、指導監督が強化されればと思う。
【参考】
第14回社会保障審議会保険部会 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会配布資料
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