現代人の姿勢から考える自覚症状
近年、スマートフォンを使用することが日常的となっていますが、使いすぎることで姿勢のくずれや肩こりや腰痛、頭痛などの不定愁訴の原因にもなりつつあります。スマホ操作時の猫背姿勢やストレートネックが筋肉が緊張させてしまうことで、胸郭出口症候群が起こるともいわれています。(記事公開:2018/06/22、更新:2023/2/15)
スマートデバイスの利用と自覚症状
 
            近年、スマートデバイスは様々な発展を遂げ、その活用範囲も広がってきています。その手軽さから、利用率、利用時間も増加傾向にあると考えられます。
スマートフォンを所有する10~70代の男女1,174名を対象に実施された調査によると、一日にスマートフォンを利用する平均時間で最も多かったのは、「3時間以上(53.75%)」でした。よく利用している時間帯としては、「夜18時~0時(61.07%)」が最も多い回答でした。(日本マーケティングリサーチ機構 2021年10月期_一般調査:より)
スマートフォンの利用は手の周辺を駆使することにより、手や腕の直接的な症状の発生、さらには間接的に姿勢のくずれを招き、肩こりや腰痛、それに伴うであろう頭痛や不定愁訴の発生が考えられます。これらの因果関係は明確にされていないものの、近年、こうした自覚症状が増加の一途をたどっていることも事実であると思われます。(表1参照)
胸郭出口症候群
 
            ところで、皆さんも「胸郭出口症候群」という症状名をご存知と思います。スマートフォンを利用すると、つい頭が下に向いてしまい、首回りに負担をかけがちです。この姿勢はストレートネックを引き起こす可能性があり、そのストレートネックの際に緊張する筋肉の影響を受けて、胸郭出口症候群が起こるともいわれています。
脳から伸びる神経は、頸椎から肋骨と鎖骨の間を抜け、脇の下を通って腕に行きます。胸郭出口は鎖骨と第一肋骨の間にある空間のことで、ここで神経が圧迫されて症状が出るのが胸郭出口症候群です。胸郭出口にはいくつか存在しており、胸郭出口の狭窄部位として知られているのは、
①斜角筋の部分(斜角筋症候群)
②鎖骨と肋骨の間(肋鎖症候群)
③小胸筋と肩甲骨の間(小胸筋症候群)
の3ヶ所で、これらを総称して胸郭出口症候群といいます。
胸郭出口症候群の症状は、上肢の痺れ、肩や腕、肩甲骨周辺の痛みが挙げられます。また、前腕尺側と手の小指側に沿って疼くような、時には刺すような痛みと、痺れ感、ビリビリ感などの感覚障害に加え、手の握力低下と細かい動作がしにくいなどの運動麻痺の症状があります。その原因は、上肢やその付け根の肩甲帯の運動や感覚を支配する腕神経叢や鎖骨下動脈が絞めつけられたり、神経障害や血流障害が引き起こされ、その障害に基づくと考えられています。
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