情報紙HONETSUGI ACADEMY

姿勢が生み出す新たな戦略
2014.09.24

姿勢が生み出す新たな戦略

接骨院業界が自費化に取り組み始めて久しく経ちます。いまだ療養費施術のみという院は極少数でしょう。その中で、最近は物販に取り組む院も増加し始めています。院に来られていない間も患者様のサポートとなる・・・

自費化と物販

接骨院業界が自費化に取り組み始めて久しく経ちます。いまだ療養費施術のみという院は極少数でしょう。その中で、最近は物販に取り組む院も増加し始めています。院に来られていない間も患者様のサポートとなるということと、新たな財源の確保につながるためという理由が大きいと思います。今号では、接骨院・整骨院・鍼灸院における物販について考えていきたいと思います。


■あたりまえとなりつつある自費化
現在、自費に全く興味のないという先生は極少数ではないでしょうか。おそらくその理由の多くは、療養費の改定が段階的に行われ、これまでの接骨院業界のカタチが新しく、そしてあるべき姿へと変化してきているからでしょう。最低限の施術提供だけではなく、患者様に提供できるプラスの技術として、自費化が進められてきました。

そして、既に多くの院が取り組み始めていることで患者様の選択の幅も広がってきています。そこで、選んでいただく、信頼できる院として患者様に訴求するため、更なる提供として「物販」を始めている院も増加しています。


■接骨院業界における物販
物販?いわゆる商品の販売ですが、接骨院・整骨院・鍼灸院で取り扱われている代表的なものは、サポーターや補正ベルト、健康食品やサプリメントではないでしょうか。できれば毎日、一人ひとりの患者様に対して身体のサポートをしたいところですが、患者様にとっても院にとってもそれは現実的に無理があります。サポーターやサプリメントは、院に来られていない間も患者様の身体を施術とは別の形でサポートしてくれるアイテムです。もちろん一切無償で行うことは経営上難しいですが、そうではありませんし、先生方自身がその施術の知識を以って良いと感じる商品を取り扱うことが多いと思います。こういった点が量販店とは異なる点かもしれません。


■量販店を参考にしてみよう
さて、かといって薬ではないのですから、できれば患者様自身が見て「欲しい!」と感じる商品を取り扱いたいという思いも強いと思います。物販の一つのメリットとして、施術時のように人間の手をずっとふさがないという点があります。患者様自身がその商品価値を認めてくれるほど、楽な商品と言えるでしょう。

みなさんも日ごろ服、食品、雑貨などお店を巡られると思いますが、ぱっと見て良いなと思った商品を手に取るのではないでしょうか。また、テレビや街頭広告など目に入りやすい商品などは、「良いもの」という意識が高まりますよね。

また、百貨店では、棚配置が結構変わっていて、数日置いて行ってみると目新しさを感じます。店員の方は常にディスプレイに気を配っておられますよね。商品にとって、ディスプレイや商品自体の見た目も大事なのではないでしょうか。

こうして改めて見ると、全く違った業種でも参考にするべき点が多数あると感じます。

「姿勢」というキーワード

■改めて「姿勢」というキーワードを考える
ほねつぎアカデミーは、ほねつぎ大学として5年前にサービスを立ち上げた創刊号の特集で、「姿勢」というキーワードを取り上げたことがあります。その頃、既に自費化の動きは始まっていましたが、現在ほどではありませんでした。まだまだテーマもばらばらで、療養費改定に右往左往されている先生方が多く見受けられました。しかし本来、先生方にとっては骨・筋肉へのアプローチを得意とするところです。この観点から、自費化への取り組みに「姿勢」へのアプローチを導入されることが多いのではないでしょうか。だからこそ現在は、柔道整復師・鍼灸師ならではの自費メニューがそこここに見られるようになったのだと感じます。

実際、普段の生活などの理由から、一部のゆがみもなく左右対称であるかというとそうではないでしょう。背骨のずれや骨盤のずれがあったり、人それぞれの左右の足の長さの異なりがあります。そのずれによって、他の部位などに不調をきたすこともあるかもしれません。例えば片方だけ1㎝高くした靴を履き、長時間歩くと非常に疲れますよね。人の身体もまっすぐの位置を保とうとしますから、頭の位置、背骨の湾曲、骨盤、筋肉の使い方も左右で異なってくる・・・。しかし普段から長さの異なる脚で歩き続けてきた人は、身体が慣れてしまってそのこと自体には気づかないわけです。これは筋肉と骨の知識を培ってきた先生方であれば、いずれどうなっていくのかは想像に難くないと思います。

また、過去には姿勢矯正や骨盤などをテーマとした商品やフィットネスが流行したりもしましたね。接骨院業界が自費化に取り組む前から、一般消費者の「美しい姿勢」への興味の増加があったわけです。世のニーズもあり、接骨院・整骨院・鍼灸院ともマッチしたテーマだったと言えるでしょう。そしてこれからは、自費メニューだけではなく、自費メニューと連動したテーマ性のあるものを物販として取り扱っていくのが良いと考えられます。


■私たちが望まれていることは?
おそらく院に来られる大半の患者様は身体の不調を訴えて来院されているのではないでしょうか。患者様にとっては、姿勢を正したいということだけであれば、接骨院・鍼灸院・あん摩マッサージ院ではなくともよいのです。患者様が訴える不調の原因は姿勢に限ったことではありません。ですが、ずっと猫背の姿勢でパソコンをにらみ続けていると腰や背中が重たくなって、ぐっと背伸びしたくなるように、姿勢を正すことで緩和するということも体感としてあると思われます。「姿勢」「自費」を最初からそのテーマ性だけで受けて頂くのは、「身体をみる先生」として誤っていると感じます。メニューの自費化をうまく成功させた先生は、この点において非常に芯が通っていたのではないでしょうか。メニューや施術を受けるべき理由を患者様が納得しやすいように図解や写真を用いて行っていると思います。

物販を行う際も同様です。良いらしいよ、今売れているらしいよ、いや僕は使ってないけど・・・と言われても正直説得力がないのです。魅力がうまく伝わらず、それなら安い所で類似品を買った方がいいなと感じてしまうのです。商品もテーマ性だけで販売するのではなく、自らが実践・勉強して商品の魅力を感じ、その患者様の不調に合わせて先生としてお勧めするようにしてみましょう。


■最後に
接骨院業界はまだまだ大きく変動中です。変動する中で我々の立ち位置を見失わないようにしたいものです。身体の健康をサポートするために接骨院・整骨院・鍼灸院が取り組めることはまだまだあります。その中のひとつ、物販について今回はお話しいたしました。

女性が多く訪れる中、女性の視点で言うとやはり先生が自分のために勧めてくれるもの、そしてキレイでカワイイもの、清潔なものが欲しいと感じるポイントではないでしょうか。

物販に既に取り組んでおられる先生は、今一度、院内とディスプレイが欲しいと思わせる状態になっているか、自らが、またスタッフが本当に良いと感じているのかどうかを見直してみると意外とすぐに反応が出るかもしれませんね。

ほねアカチャンネル
【提供しているチャンネル】
ほねアカチャンネル

柔道整復師の道しるべとなる:ほねつぎアカデミー運営部から、療養費・技術・経営・開...[つづきをみる]