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施術者が提供する「健康」と「美容」
2015.06.26

施術者が提供する「健康」と「美容」

「ミルクを飲む人よりも、配る人の方が健康だ」 という西洋のことわざがあります。 「人の持つ機能は使わなければ衰え、使いすぎると壊れてしまい、適度に使えば発達する」ものであるということは施術者の皆さんであればご存じのことと思われます。使われていないということにおいて、大腰筋に代表されるいわゆる・・・

施術者が提供する「健康」と「美容」

「ミルクを飲む人よりも、配る人の方が健康だ」
という西洋のことわざがあります。

「人の持つ機能は使わなければ衰え、使いすぎると壊れてしまい、適度に使えば発達する」ものであるということは施術者の皆さんであればご存じのことと思われます。使われていないということにおいて、大腰筋に代表されるいわゆるインナーマッスルは、その中でもなかなか自分でコントロールしにくい筋肉なので、使っていると思っていても実際にはうまく使われていないことが多いようです。

もともと、日本人は黒人種に比べて相対的に大腰筋の割合が少ないと言われています。大腰筋の強化に有効なものとしてヨガやピラティスが知られていますが、熱心に通っていても実際には成果があまり出ていない方も多いのが現状です。いずれも効果的なエクササイズだと思うのですが、いまいち効果のない方はインナーマッスルの使い方に問題がありそうです。

大腰筋は上半身と下半身を支えている丁度架け橋となる重要な筋肉であり、近年はぽっこりお腹・ヒップアップといった効果を期待した広告をよく聞くようになりました。ですが、本当に重要なのは姿勢を決定づける筋肉であり、美容面の効果は結果的にもたらされるということなのです。



報告を見てみると特に肋骨骨折の多さが目につきます。肋骨は背部に緊張のある方を上から真下に直圧すると、施術者が思っている以上に簡単に折れてしまいます。中には咳のしすぎで肋骨を骨折される方もいるほどです。胸椎や背部へのアプローチの際はまず皮膚の遊びをしっかりとり、肋骨の動きをイメージしながら真下に圧をかけずに前下方へ折りたたんでいくように行うと良いでしょう。
また、患者様の姿勢や胸郭の状態にも注目しないといけません。特に喘息患者にみられる樽状胸郭の方や、肋骨が起き気味の(胸郭の前後幅のある)方は、緊張で硬いというより肋骨をうまく動かすことができず、息を吐くのを苦手とするタイプです。患者様の呼吸に合わせて、ゆっくりと肋骨を折りたたんでいくように行う必要があります。施術する際には、肋骨がどのように動いているのか理解し、反発し合うのではなく患者様と息を合わせて施術を行うことが非常に大切です。

例えば、すらりとした体型ではあるが猫背やストレートネックといった姿勢の悪い方と、少しばかり肉付きが良くても、ピシッとした姿勢の良い方であればどちらが魅力的でしょうか?

あるいは腰を大きく曲げて姿勢が極端に悪い状態と、ピシッと姿勢が良い状態とでは、どちらが若々しいイメージでしょうか?いずれも姿勢のキレイな後者の方が、魅力的で若々しいイメージが浮かんだと思います。

私は、姿勢を良くする事が最優先であると考えています。いくら表面的に化粧したり良い服で着飾ったとしても、姿勢が悪いとその魅力も半減してしまうでしょう。

また姿勢が悪い状態のまま過ごしていると、骨格へのゆがみにもつながり、筋肉の緊張が出て神経を圧迫し、手足のしびれを引き起こす要因となるかもしれません。そうなると、今度は内臓が圧迫されるためにその動きも鈍くなって脂肪を溜めやすくなり、太りやすい体質となるかもしれません。筋肉や皮膚は全身連結しており、猫背などで僧帽筋がぐっと凝り固まってしまったり、反対側の胸筋が縮んでしまうと表情筋にまで影響が出かねません。そうすると結果的に顔のたるみやほうれい線を招いてしまうということも考えられます。

最近はインナーマッスルを意識したトレーニングも増えてきましたが、やはり来院される患者様を見ているとインナーマッスルをうまく使えないまま行っておられる方が多いです。正しい姿勢というのを身体に覚えさせないと、姿勢を意識しすぎて、骨盤が前方に倒れS字カーブのきつい背骨の形(反り腰)となります。そうしたきついS字カーブが腰への負担や神経の圧迫につながる可能性も出
てきます。

そこで我々柔道整復師たちは、姿勢を改善するための身体の調整を試みるのですが、いくら良い 施術を行ったとしても、また戻ってしまったり、それを維持できなければまた症状も再発してしまいます。

やはり最終的には、日常生活での姿勢指導、寝方や座り方、歩き方の指導と、動かしていると思っていても動かせていないインナーマッスルのコントロールをするところまで我々が指導するべきと考えます。

最近は若年層の尿漏れも多くなってきているとか。これもインナーマッスルに端を発するものも多いのではないでしょうか。意識的に本人が鍛えることができるよう誘導していきましょう。

(H27.6月)

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