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データでヒモ解く接骨院の○○○
2013.06.24

データでヒモ解く接骨院の○○○

CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、シーアールエム、カスタマーリレーションシップマネジメントと読みます。日本語では顧客関係管理、もしくは顧客管理と呼ばれているものです。一般にCRMと言う場合には、CRMシステムを指している場合が多いですが、ここではCRMとCRMシステムとを分けて記載することとします。

CRM(顧客関係管理)が最大の武器となる



データでヒモ解く接骨院の○○○
CRM(顧客関係管理)が最大の武器となる



CRM(顧客関係管理)ってなんだろう?


CRMとはCustomer Relationship Managementの略で、シーアールエム、カスタマーリレーションシップマネジメントと読みます。日本語では顧客関係管理、もしくは顧客管理と呼ばれているものです。一般にCRMと言う場合には、CRMシステムを指している場合が多いですが、ここではCRMとCRMシステムとを分けて記載することとします。

皆さんもご存知の通り、新規顧客の獲得には非常に大きなコスト(人員・告知などの費用)がかかります。大量生産・大量消費の時代を終えて、ますますその状況は厳しくなりました。そこで、個々の顧客に対して細かな対応をすることで、再び顧客となってもらおうと注目され出したのが、このCRMという経営戦略でした。辞書の言葉を借りるなら、「CRMとは、顧客情報を活用することで個々の顧客に対して最適な対応を図ろうとする経営手法のこと」となります。そして、そのCRMという戦略のために、分析・管理、メールマガジンや販促、コールセンターなどのシステムが含まれたものをCRMシステムと言います。各企業は、自社が着目する点に特化したCRMシステムを導入していきます。

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実は、ネットショップを利用されたことのある方は、CRMシステムが優秀な営業マンであることを既に経験済みだと思いますよ。いつの間にかあなたが好きそうなジャンルの商品がずらっと並んでいるでしょう?近くにパソコンがあったら確かめてみてくださいね。これは、チェックした商品や購入履歴などから、個人個人で違う商品が並ぶようになっているんです。「○○さん、このあいだは漫画をお買い上げ頂き、ありがとうございました。もう読み終わりました?実は、同じ作者の作品があるんですけどいかがです?」という感じでしょうか。あなたが購入した商品の情報から、最適と思われる商品をピックアップして自動で表示しているんです。人間が動くより、はるかに効率的で低コストです。


とはいえ、実際に接骨院(整骨院)・鍼灸院で取り組めるかというとイマイチ何をしていいのかわからない。そもそも接骨院(整骨院)・鍼灸院で取り組むことができるものなのか?という声も聞こえてきそうです。

接骨院(整骨院)・鍼灸院で言う顧客とは、もちろん接骨院(整骨院)・鍼灸院に来ていただいている方のことで、管理するものは施術禄情報です。ここまでは、どの接骨院(整骨院)・鍼灸院でもされていることですが、では経営に活かせているか?となると途端に難しく聞こえてしまうのだと思います。何かまた、小難しいパソコンとかWEBとかの話か?と眉をひそめた方も多いかもしれません。

ですがCRMとは、ノートと鉛筆でも実践できることなのです。接骨院(整骨院)・鍼灸院に来られる方の名前や来歴などを毎回書き留めておいて、どんな人が来ているのかなあ?○○という理由で来ている人が多いから、ちょっと専用のメニューでも作るか。と考えれば、立派なCRMです。「顧客(患者)」と接骨院(整骨院)・鍼灸院の「関係」をより多く、深く結びつけるために「管理」しておいて活用するわけです。接骨院(整骨院)・鍼灸院の顧客情報にも、ヒモ解けば売上に繋がることがたくさんあるんですよ。

なぜ、一般にノートと鉛筆でやらないかというと、自分で計算して統計を出し、分析しながらも、情報は最新に保ち続けるという作業に膨大な時間をかけるよりは、面倒な計算や分析はシステムに任せてしまって時間短縮を図りましょうよ、ということなのです。

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ちなみにCRMが確立され出したのは1990年代ですが、実は日本人にとって馴染みのあったものなのです。江戸時代の商家でつけられていた大福帳、名前だけは聞き覚えがある方が多いかもしれませんね。

大福帳には、「いつ、どこの、だれが、何を、いくら購入したか」という顧客情報が記載されていました。商家はこの大福帳を非常に大切にしており、江戸で多く発生した火事の際には、一番に持ち出すことになっていたとか。屋敷や商品が焼けてしまっても何とか再出発できるが、この大福帳だけは、かけがえのない財産(顧客資産)であるという考えが徹底して持たれていたのです。もしかしたら私達は、この考えを飽和時代にしまい込んで、忘れてしまっていたのかもしれませんね。



何故CRM(顧客関係管理)が必要になるのか?


接骨院(整骨院)・鍼灸院業界は開業すれば安泰、そんな時代でしたからね。CRMなんか無視しても一介のビジネスとして成り立ってしまってました。接骨院(整骨院)・鍼灸院の数も今より遥かに少なかったですから、競合もすることもなかった。顧客情報をヒモ解かなくても、何もしなくてもお客様は来てくれるので、まったく困らなかったんです。ですが、今は違うんだということだけは、誰しも感じていますよね。

少し現在に至るまでの接骨院(整骨院)・鍼灸院の大増加に関する歴史を振り返ってみましょう。

ご存知の通り、1998年のいわゆる福岡裁判で養成校側が勝訴。詳細は割愛しますが、要件を満たしているにも関わらず新設を認めないのは不当であるという判決が下りました。これによって、要件を満たしさえすれば新設可能、と厚労省の方針が転換され、1998年に14校だった養成校が、2011年には108校と一気に急増する結果となりました。当然、輩出する柔道整復師の数も大膨張し、同じく2011年には5万人を超え、施術所数は約3万8千件にまで膨れ上がることとなったのですね。必然だったとは言え、現在、様々な問題が浮き彫りとなっています。ですが、浮き彫りになったからこそ、改善されるべく業界全体が動きだしたとも言えるでしょう。

さて、施術所数の年次推移を見ると、今年2013年には4万7千件を超えて、コンビニと同等の数になると予想できます。そう、1㎞圏内に2~3件しかなかったのに、多いエリアでは1㎞圏内に30件以上にも上る接骨院(整骨院)・鍼灸院が存在することとなるのです。


前述の通り、以前は認知活動など何もしなくても良かった。ですが今は、あなたの接骨院(整骨院)・鍼灸院では、どんなサービスを提供しているのかということを周囲に知ってもらうという活動があって初めて顧客の獲得につながるといった状況に変化しています。それに、新しい顧客の獲得よりも継続して来てくれる顧客の方をより重要視していかなければいけません。少子化・高齢化・人口減少といった日本の未来を考慮すると、既存顧客の大切さは計り知れないからです。同じサービスだけではない顧客ごとのサービスの提供が、今以上に必要とされてくるでしょう。

いずれにせよ、いかにして知ってもらい、いかにして継続して来ていただくか?ここをヒモ解くためにCRMが必要となってきます。〝なぜ?接骨院(整骨院)・鍼灸院に来たのでしょうか?〝なぜ?あなたの院のことを知ったのでしょうか?〝なぜ?また来てくれたのでしょうか?この〝なぜ?をヒモ解くことで戦略を練るのがCRMなのですね。日頃施術禄として保管している顧客達の情報をヒモ解き、最短・少コストで最大の結果を導き出しましょう。

勘違いしやすい点を挙げてみました!


この質問をすると、何と9割以上の先生方は即座に答えてくれません。「ちょっと待って下さい!!」と受付簿を見たりデータを確認したり。その現状に「ちょっと待って下さい!!」と言いたいところです。先生の接骨院(整骨院)・鍼灸院をせっかく選んで来てくださっている新しいお客様なわけです。その人数を知らないというのは大問題ですよ。では仮に、「月で『新患』は○○人」と答えてくれたとしましょう。先生、これでも不正解なんです。『新患』とは『新規患者』の略称ですが、過去に一度も訪れたことのない全くの新規と、過去に一度でも来られたことのある再来(再初診)を一緒くたに数えていません? この二つには大きな大きな隔たりがありますよ。正しくは、月間で『新患』が○○人。『再来(再初診)』が○○人。と、このように分けて答えられる事が正解なんです。



再度、接骨院に来てくれることを『リピート(継続来院)』と言います。では、再来(再初診)を抜いた『新患』の『リピート』率はどのくらいですか?この質問に答えてくれない先生は、私の経験から9.9割。ほぼ全ての先生から正確な回答が返って来ません。「ほとんどがリピートしてます」と言いつつ、実際にデータをヒモ解いてみると常連と呼ばれる方がいるだけで、逆にほとんどが1~2回で全く来なくなっているというケースも。

最近○○さん、来てくれなくなったなぁなんてことが何人も続いたら…。顧客を獲得し続けないといずれ確実に潰れますよね。そんなことできますか? 宣伝費だけで潰れそうです。『リピート』率は、この点を知る指標なんですよ。



新しい顧客を呼ぶことももちろん必要ですよ。ですがそれ以上に大切にしなければならないのが、継続して来てもらえるようにすることです。既にデータは蓄積されていて、数字も把握した。後は顧客情報をヒモ解き『リピート』へとつなげるのです。そう、これがCRMですね。例えば1回きりで来なくなっている人はどのくらいいるでしょうか。この数字が大きいと言うことは基本的に見直すべきところがあるはずです。なぜ1回きりでやめてしまったのでしょうか。技術、スタッフ、応対、内装、気分? いくらでも考えることができます。こういうときにアンケートを集めておくと便利ですよね。一番多いのは明確な理由はないけど、行く理由もなく、いくきっかけもない方ですね。こういうときは案内状・年賀状などを送るのも手ですし、メールアドレスを取得しておくとコストが削減されますよ。




まずは先生の接骨院(整骨院)・鍼灸院の数字を生で見て知ってください。それだけでも大きく一歩成長しています。数字は嘘をつきませんからね。これから本格的に競争の激しくなる接骨院(整骨院)・鍼灸院業界で、顧客から支持を得続けようと思うならば、CRMは必須。一時的な数字を知るだけでは全く意味がありませんよ。取り続けて初めて効果を発揮します。そうやって数字を眺めているうちに、適正な値ってなんだろう? このデータは正確なんだろうか? という素朴な疑問がたくさん出てくるようになります。ここに先生自身が本当の意味で気づかないと、“なぜ”に繋がらない。“なぜ”が見えないと戦略にならない。今からでも全然構いません。先生もCRMを始めてみましょう!

情報誌に掲載しきれなかった勘違いしやすい点はこちら!

院を中心にどのくらいのエリアから患者さんは来院されてますか??
遠くからの来院患者さんが多く、自院の評価が高いと思っている先生が多いのですが、本当にそうでしょうか。
まず第一に、実際分析してみると遠方から来院している患者さんはそう多くなかったということが多々あります。
そして第二に、これからの接骨院(整骨院)・鍼灸院では患者さんに『予防の意識』を持って健康維持の為に月に1度ないし2度は接骨院(整骨院)・鍼灸院に通ってもらわなければいけません。1人でも多くの『予防客』を固定化させようと思うと、無理無く通える距離の接骨院(整骨院)・鍼灸院がよいでしょう。という事は遠距離より近距離の方にいかにリピートや紹介をしてもらうか??ここがカギとなります。
近距離の方は接骨院(整骨院)・鍼灸院を『利用しない』のではなく『知らない』だけ。まずは近隣のどのぐらいのエリアから患者さんが来院しているのか??商圏を把握する事が大事です。商圏を把握した上で、商圏内で接骨院(整骨院)・鍼灸院を知らない患者さんにどうやって接骨院(整骨院)・鍼灸院を知ってもらうか戦略を立て、新規顧客獲得のアクションを起こしていきましょう。

来院している患者さんの年代層は何歳代の患者さんが多いですか??
これもよくある間違いで、大半が高齢者だという答えが多いです。1ヶ月の来院回数が多いので、一見多く見えがちなのですが、ここで数字を見ておきたいのが年代別の月間来院回数と年代別レセ枚数です。感覚値になってしまうと、どうしても来院回数が多い年代を一番来院数が多い顧客だと思い込んでしまいますから、しっかりと年代別のレセ枚数を把握して数値で患者層を分析する必要があります。
今までの接骨院(整骨院)・鍼灸院のように老若男女集める接骨院(整骨院)・鍼灸院のスタイルではこれからの時代、淘汰されてしまいます。コンセプトもさることながら、メインターゲット層を明確にする事が大事です。自院のターゲット層に対し、結果はどうなのか?感覚値ではなくレセ枚数と対比して数値的にはどうなのか??その結果を知るからこそ次の戦略に繋げることができます。
多くの接骨院(整骨院)・鍼灸院の先生は『数値的に』という部分が欠落しています。むしろ『感覚的に』経営していても、まだ成り立ってはいます。ですが、今の内から『数値的に』自院を理解しておく事で、今後接骨院(整骨院)・鍼灸院の競争が更に厳しくなっても、最短で売上を伸ばす道筋や戦略を立てることができるのです。

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