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共同研究者:摂南大学 川野教授インタビュー

水素吸引のプラス効果に関する研究を実施した結果、疲労の回復及び脳の血流の改善が示唆され、人間工学の観点から生産性の向上や認知症の予防が期待されることがわかりました。今回は、共同研究にご協力いただいた摂南大学の川野教授へのインタビュー内容をご紹介します。

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「生体計測に基づいた水素吸引のプラス効果に関する研究」共同研究を発表

アトラグループ株式会社は、摂南大学と共同で、生体計測に基づいた水素吸

研究にご協力いただいた川野教授へインタビューしてきました。

摂南大学 理工学部機械工学科
特任教授 川野常夫

【略歴】
1982年 神戸大学大学院 博士後期課程修了
2001年 摂南大学 教授
2016年 摂南大学 理工学部長
2019年 摂南大学 副学長

川野教授の専門分野・研究についてお聞かせください。

一言でいえば、人間工学を専門としています。例えば、運転中等の携帯電話使用時における危険性の人間工学的研究や、今回、検証に利用した疲労測定器(フリッカー測定器)の開発を行っています。フリッカー測定器は、ある企業と商品化を進めており、長距離ドライバーの方や農作業に従事する方等の疲労計測に利用していただくことで、従業員が安全に仕事できるような環境づくりに役立てればと考えています。
また、介護・福祉施設の現場で働く方々の身体負担を、人間工学的に軽減する研究を行っています。

今回の検証の概要をお聞かせください。

水素ガスの吸引による疲労回復効果や脳血流の変化を確かめるため、被験者が水素ガスを吸引する場合としない場合の2 条件において検証を行いました。被験者は22~66歳の健全な男女26名(延べ)。鼻腔カニューラを装着してもらい、水素ガス発生装置から水素ガスを吸引してもらいました。

しかし、普段の生活において、カニューラを装着することは滅多にないでしょうし、水素ガス発生装置は電源を入れるとモーターの回転音が発生しますので、被験者の疲労や血流に変化が現れる可能性がありました(プラセボ(プラシーボ)効果)。

そのため、上記の2条件の検証にはどちらもカニューラを装着し、装置の電源を入れたまま行いました。まず初めは、カニューラに水素ガスを送らず、ダミー吸引の(単に部屋の空気を吸っている)条件で行い、途中からカニューラの入力側を装置に接続して水素ガスを送るようにしました。被験者には初めから水素ガス吸引であることを伝え、途中の切り替えが被験者に気づかれないようにしました。

この状態で、水素ガスの吸引前、最中、吸引後などに疲労度や脳血流を測定し、実際に水素ガスを吸ってる時の数値と比較をすることで、効果の有無がわかるように実験設計をすることにしました。


※今回、検証に使った機器
吸入用水素ガス発生装置Co.UP(SA-1200)
※毎分520ml の水素ガスと毎分260ml の酸素ガスを発生する。
・AQ フリッカー(疲労測定検査機器)
・脳血流測定装置NIRS(WOT-100)
・心拍変動測定器DAQ Intercross-413


※フリッカー疲労検査とは?
LED 光の点滅が分かるかどうかによって疲労度合いを検査する方法。AQ フリッカーは点滅の周波数が異なる横一列のLED を見て,点滅のわかるLED とわからないLED の境界を見つけることによって,点滅のわかる最高周波数を求める装置である。一般に疲労すると,フリッカー値は低下する。

検証結果を見て、どう思われましたか

検証結果については報告書を見ていただければ分かると思いますが、水素吸引時の方が平均的に良い数値が出ていると言えるのではないでしょうか。
フリッカー検査では、数値が高い方が良い(疲労していない状態)なのですが、水素吸引時の方が、平均的にフリッカー値が高くなっています。脳血流の測定も、額の皮下約2㎝の血管内のヘモグロビン濃度を測定しましたが、水素吸引時の方が、平均的に数値が上昇しています。

今回のフリッカー検査法は精神的疲労を検査するものです。人は、眼から外界から様々な情報を取り込み、頭で処理をします。精神的疲労が溜まることで認知機能が衰えるため、視覚に関する認知度も下がり、フリッカー検査法のLED点滅も視覚的処理が難しくなります。水素吸引時にフリッカー検査の数値が上昇したということは、水素がこの精神的疲労の回復に影響を与えたのかもしれません。

今回は感染症の影響もあり、被験者数を多く集められなかったり、水素吸引時の他条件での検証(水素濃度や吸引時間の比較)が十分に行えなかったり等、スムーズな実験ができたとは言えません。今回の結果は限られた条件における結果であって、水素の効果を普遍的に証明できたわけではありません。今以上の水素の効果を検証していくならば、他条件下での比較検証や医学的検証も必要になってくるでしょう。



※脳血流が減少すると、どのような影響がでる?
脳血流の低下が長期間続くことで、酸素や栄養が脳へ十分に行き届かなくなり、軽度な認知機能障害を引き起こすと言われています。

・脳の血流低下が認知機能障害を引き起こす -脳の免疫細胞「ミクログリア」による脳内炎症と白質傷害が原因か-:京都大学
(https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2018-03-09)


※水素ガスの増加は危険ではないの?
水素ガス吸引や水素水の摂取による人体への悪影響に関する報告はなく、人体への悪影響は極めて少ないと考えられる。また、今回利用した水素ガス発生装置は、(人の平均呼吸量を毎分6000ml として)呼気中の水素ガス濃度は約8.7%、酸素ガス濃度は空気中の分も含め約22.6%となり、酸素濃度の安全範囲は18%~25%であるため問題はない。

水素吸引の可能性についてお聞かせください。

現代にとって、「疲労」は難しい問題です。企業の経営者や労務管理をする側からすれば、従業員の疲労をいかに減らしていくかが重要な課題となっているでしょう。しっかり休憩時間を確保し食事療法等をしていけば、ある程度の疲労は回復すると思いますが、現代人にとってそれらだけで十分とは言えません。しかし、例えば業務の休憩時間に水素吸引ができる休憩スペースが会社にあって、日常的に利用することができるようになれば、休憩の効果を高めることはできるのではないでしょうか。

すでに水素に関する研究は世界中で行われており、人体に対して何らかの効果があることも報告されています。日常的に身体に不調を抱えている方、疲労がたまっている方に対する効果を期待したいです。

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