接骨院白書WHITE PAPER

2012.10.22

第1回柔道整復療養費検討専門委員会

去る平成24年10月19日、東京千代田区の全国都市会館において第1回柔道整復療養費検討専門委員会が有識者、保険者等の意見を反映する代表者、施術者の意見を反映する代表者が迎えられ、保険者側・施術者側、双方の意見を聴取する形で行われました。

第1回柔道整復療養費検討専門委員会

去る平成24年10月19日、東京千代田区の全国都市会館において第1回柔道整復療養費検討専門委員会が開催されました。

今回は座長である遠藤 久夫 学習院大学経済学部教授を含む有識者、保険者等の意見を反映する代表者、施術者の意見を反映する代表者が迎えられ、保険者側・施術者側、双方の意見を聴取する形で行われました。

保険者の療養費に関する考え方として以下の2点をあげた上で、国民医療費の伸びを上回る勢いで増加している療養費に対して改定を要請されました。

1.療養費は、加入者の利便性を考え、病院・診療所での受療や薬局での薬剤の支給に代えて、保険者の判断で支給しているもの。

2.医療の高度化、人口の高齢化による医療費の増大や下がり続ける給与の影響による厳しい保険者の財政を考えると、限られた医療財源を有効に活用するという視点が重要であり、加入者からの信頼を確保するためにも、療養費の適正化に取り組む必要がある。


【柔道整復術の施術療養費に係る保険者側の改定要請】

1.部位数による料金算定を廃止し、施術1回当たりの料金を定額化して算定
  3部位目の請求
  現在:70% ⇒ 改定案 33%

2.多部位・長期・頻回施術に対する保険給付の逓減制の強化
  同一負傷原因による施術期間・回数
  現在:上限なし ⇒ 改定案 上限制定

3.算定部位の明確化
  現在:全26部位(打撲 16部位、捻挫10部位) ⇒ 改定案 全5部位(躯幹、左右上下肢)
  ※改定案では打撲・挫傷ともに共通の算定部位を使用する

4.初検時相談支援料の廃止
  相談支援料は初検料に含まれるべきものという見解から廃止する
  現在:50円 ⇒ 改定案: 廃止

5.「亜急性」の外傷の定義
  現在不明瞭なため、定義・支給対象となる負傷を明確化する

6.重複施術の制限
  はり・灸・あん摩で施術を受けている場合は重複施術として、柔整での療養費の支給対象としない。

7.往療料の適正化
  現在:
  2km未満 1860円
  2km~8km未満 2km毎に800円加算
  8km以上 一律2400円

  改定案:
  2km未満 1860円
  2km以上 患者が全額負担

8.医師による同意書の添付義務化
  骨折・脱臼に対する施術は初回から医師の同意書の添付が必須
  3か月経過毎に施術継続の必要に同意した旨の再同意書の添付が必須

その他として不正による監督強化、対応強化についても意見が出されました。


この保険者側の全体として療養費を引き下げる改定要請に対して、施術者側からは現状維持、いわゆる「ゼロ改定」が要請されました。両者の意見は事務局側がたたき台を提出。日程を調整の上、10月中にも第2回 専門委員会の場が設けられる予定で、今年秋中には改定内容が確定すると思われます。


詳細な出席者は以下の通りです。
※ 座長・有識者、保険者は両委員会共通で出席

○座長・有識者(5名)

遠藤 久夫(学習院大学経済学部教授)座長
江口 隆裕(筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授)
笠木 映里(九州大学大学院法学研究院准教授)
嘉数 研二(宮城県医師会会長)
相原 忠彦(日本臨床整形外科学会医療システム委員会委員)

○保険者等の意見を反映する者(5名)

高橋 直人(全国健康保険協会理事)
池上 秀樹(健康保険組合連合会理事)
村岡 晃(高知市健康福祉部副部長)
伊藤 弥志長(秋田県井川町町民課長)
飯山 幸雄(国民健康保険中央会常務理事)

○施術者の意見を反映する者(5名)

工藤 鉄男(公益社団法人 日本柔道整復師会副会長)
松岡 保(公益社団法人 日本柔道整復師会副会長)
萩原 正和(公益社団法人 日本柔道整復師会理事・保険部長)
田中 威勢夫(全国柔道整復師連合会会長)
近藤 昌之(全国柔道整復師連合会常任理事)

第1回 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会

同日開催された第1回 あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会であん摩マッサージ、はり・きゅうの療養費についても保険者より改定要請がされました。

要請内容は以下の通りです。


●療養費の定額給付化
 柔道整復術と同様に現在、施術の単位(局所)数に応じての算定されている料金を廃止し、施術1回当たりの料金を定額化して算定する。


●施術期間、施術回数の上限の制定

●重複施術の制限

●保険適用となる疾患の明確化(はり灸)

●往療料の適正化

その他として医師の同意書添付義務化、同意書様式の詳細化、指導監督についても意見が出されました。

この改定要請についても施術者側からは現状維持、いわゆる「ゼロ改定」が要請されました。
こちらも両者の意見は事務局側がたたき台を提出。10月中にも第2回 専門委員会の場が設けられる予定で、今年秋中には改定内容が確定すると思われます。

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