接骨院白書WHITE PAPER

2018.06.11

平成30年5月24日 保発0524 保医発0524 柔道整復師の施術に係る療養費の改定等について

平成30年5月24日に厚生労働省より3つの通知が公開されました。 ・「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準」の一部改正について(平成30年5月24日 保発第1号) ・「柔道整復師の施術に係る療養費について」の一部改正について(平成30年5月24日 保発第2号) ・「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について(通知)」等の一部改正について(平成30年5月24日 保医発0524第1号)

「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準」の一部改正について

柔道整復療養費の改定率については、診療報酬のうち医科の改定率を踏まえ、政府において以下のように決定されました。

【改定率】
柔道整復療養費0.32%
※診療報酬改定における医科の改定率0.63%

【基本的な考え方】
療養費の料金改定については、これまでの適正化の流れを踏まえつつ、適正な請求を行う施術者が正当に評価されるよう改定を行う

【改定の内容】
◇再検料の引き上げ  320円 → 400円
◇骨折・不全骨折・脱臼に係る柔道整復運動後療料の新設  310円
◇金属副子等加算の包括化  大型・中型・小型がすべて950円
◇金属副子等加算の2回目の新設(取り替えが必要なもの)

「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について(通知)」等の一部改正について

「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について(通知)」等の一部改正について

今回の改定で新設された項目である骨折・不全骨折・脱臼に係る柔道整復運動後療料、金属副子等加算の2回目の2項目を取り上げてみましょう。

◇骨折・不全骨折・脱臼に係る柔道整復運動後療料
1回20分ていど 、柔道整復の一環としての運動による後療を実施した場合に算定する。
1週間に1回程度、1ヶ月(暦月)に5回を限度とし、後療料の加算として算定する。

これまで、骨折・不全骨折・脱臼については整復・固定料と後療料が算定されていましたが、それぞれの後療料の加算として、柔道整復運動後療料が新設される予定です。
2年前の療養費改定の際には、適正な請求を行う施術者が正当に評価されるようにと整復料等にウエイトを置いた改定が行われ、それぞれ骨折・不全骨折・脱臼に係る整復料、後療料が引き上げられました。今回も、骨折・不全骨折・脱臼に係る項目が新設されたことから、柔道整復師の急性外傷への対応に期待がかけられていると考えられます。

◇金属副子等加算
昭和53年3月に追加された金属副子等の項目ですが、骨折、脱臼の整復又は不全骨折の固定にあたり、特に施術上金属副子、合成樹脂副子又は副木・厚紙副子を必要とし、これを使用した場合、整復・固定料に次の額を加算するとなっていました。

(1)大型金属副子等の場合 1,030円
(2)中型金属副子等の場合 910円
(3)小型金属副子等の場合 680円

今回の改定では、この3つについてすべて金額を950円に包括化すること、そして取り換えが必要となった場合のため、金属副子等加算が2回目まで認められるようになりました。

<傾向>
・消費税増税に備えて初検料、再検料は引き上げ
・往療料は縮小方向
・整復料金、固定料、後療料は引き上げ

議論の整理に基づく諸問題の検討(第14回社会保障審議会医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会より)

平成30年4月23日13時からグランドアーク半蔵門 富士(東)(4階)で開催された第14回社会保障審議会医療保険部会 柔道整復療養費検討専門委員会では、議論の整理に基づく諸問題の検討が行われた。(一部は5月24日発表の内容で改正されている)

◇「亜急性」の文言の見直し
【改正案】
第1 通則
5 療養費の支給対象となる負傷は、外傷性が明らかな骨折、脱臼、打撲及び捻挫だえり、内科的原因による疾患は含まれないこと。
なお、介達外力による筋、腱の断裂(いわゆる肉ばなれをいい、挫傷を伴う場合もある。)については、第5の3の(5)により算定して差し支えないこと。
また、外傷性とは、関節等の可動域を超えた捻れや外力によって身体の組織が損傷を受けた状態が慢性に至っていないものであること。
(注)負傷の原因は、いつ、どこで、どうして負傷したかを施術録に記載しなければならないこと。

厚生労働省からは、この改正について、療養費の支給対象を明確化するものであり、改正前後で療養費の支給対象を見直すものではないとして、改正案が提出されました。

◇施術・請求内容の確認
(1)患者による施術・請求内容の確認
患者から一部負担金の支払いを受けるときは、正当な理由がない限り、領収証を無償で交付する。患者から求められたときは、一部負担金の算定の基礎となった項目ごとに記載した明細書を交付する。(現行どおり)
(2)保険者等が資料提示及び閲覧を求める権限(平成29年10月~)
施術管理者に対して領収証の発行履歴や来院簿その他通院の履歴が分かる資料の提示及び閲覧を求めることができる。
(3)患者が施術・請求内容を確認する取組の実施を検討(平成31年中の実施に向けて)
患者が前月分の請求後に来院した場合、前月の支給申請書の「写し」又は明細書を、患者又は家族に交付するなどの方法。

◇施術管理者について研修受講や実務経験を要件とする仕組みの導入
実務経験の期間を3年とする。
病院、診療所(指定保険医療機関)での従事期間について、最長2年まで実務経験の期間として算入することを認める。残り1年以上は施術所における実務経験を求める。
※実務経験の期間を2年とする間は最長1年まで。

◇電子請求に係る「モデル事業」の実施
 一部保険者、一部施術者に対する実態調査を開始。
 今後、請求の電子化、審査基準の明確化などの状況も踏まえながら、審査支払機関での統一的な審査などについて平成30年度から検討。

◇不適正な広告の是正
 柔道整復の広告について、ガイドラインの作成を検討し、ガイドラインに基づき、不適正な広告を掲げている施術所への指導を徹底する。
※平成30年度にガイドライン作成を含む広告に関する検討会を開催予定(第1回を5月10日に開催予定)。⇒詳細はWEBページ「業界動向コラム」へ

◇支給申請書における負傷原因の記載を1部位から記載すること
 負傷原因の1部位目からの記載について、柔整審査会の権限の強化や重点的な審査の実施状況を確認しながら、その必要性について検討を継続。

◇問題のある患者に対し、保険者において受領委任払いではなく、償還払いしか認めない権限を与えること
 あはき療養費について、長期・頻回の施術に関する同様の仕組みを検討しており、その検討状況を踏まえながら、検討を継続。

(参考)第14回柔道整復療養費検討専門委員会 議事次第

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